フリーランスは誰でもできるが、やり続けるのは難しい

こんにちはJASISAビジネスプロデューサーの櫻木です。
6月27日JASISA主催イベント「で、ぶっちゃけママ×フリーランスってどうなんですか??」についてお伝えいたします。
フリーランスという働き方がよく聞くけれども実際にできる働き方なのか?
どうやったらフリーランスになれるのか?など考えている方はぜひご覧ください。
多様な働き方を実現するためにフリーランスに関する情報を女性目線で発信するメディア
リズムーン編集長 小野 梨奈さんにお話いただきました。
セミナーの一部を抜粋してお伝えいたします。
会場は布おむつレンタル会社のnu.normさんに会場をご提供いただきました。

何も知らない、手探りからはじめたフリーランス

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小野さん:
IT系の会社に入社してWebメディアの仕事をずっとやっていました。
何年か経つと自分がやりたいことと会社が求めていることにギャップを感じて会社を辞めることを決断。フリーランスという働き方を選びました。

フリーランスになって気づいたのは「何も知らない」ということでした。
会社員をしていてフリーランスの人と仕事をする機会はありましたが、請求書の書き方ひとつから営業の仕方についても知りませんでした。
会社を辞めたタイミングで第一子の妊娠がわかったものの、まわりにはフリーランスのママは身近にいませんでした。
そこでフリーランスでママの先輩に話を聞いてみたいと思い、mixiで「フリーランスの母」というコミュニティを作りました。
そのコミュニティにはたくさんの人が集まってくれて情報交換をコミュニティ内で活発に行っていました。

子どもが生後8ヶ月の時に、ウェィティングをしていた認証保育園に急遽入れることになり、働き方や仕事について見直しました。そのときに、働き方を柔軟に変えられるフリーランスという働き方は、仕事も育児も同時進行で楽しみたいという女性ととても親和性があることを身をもって実感しました。
そこで、フリーランスという働き方をたくさんの女性に知ってほしいと思い、
フリーランスの向けの情報サイトを作ろうと考えました。
当初は一人でやっていたので、100人のフリーランスに会うと目標を決め、
記事は満月と新月日に更新しようと決めたのでメディアは「Rhythmoon」という名前をつけました。

そもそもフリーランスって何ですか?

小野さん:
フリーランスというのに明確な定義はないのですが、
経済産業省が出している小規模企業白書では
「自らの持つ経験や技能をよりどころに、組織に属さず個人で活動する方」をフリーランスと説明されています。
ただ、フリーランスのイメージもここ10年で大きく変わりつつあります。
私がフリーランスになった頃は「手に職をもったクリエイター」というイメージでした。
今では事務や営業、広報、事業戦略策定など企業でやっていた専門職をフリーランスとしてやっている方も増えてきています。
なぜならばインターネットのおかげで企業内でやっていた仕事も時間と場所を問わずにできるようになったからです。
ランサーズやクラウドワークスのようなクラウドソーシングや、私どもがやっている「RhythBiz」のように案件や仕事を紹介するサービス、オンライン秘書サービスのCasterbizのような秘書として働くなどフリーランスの仕事のフィールドは増えています。

誰でもフリーランスになれる、でも甘くない

小野さん:
ここまでフリーランスという働き方について説明してきました。
でも、会社員だからできることもあるし、会社員として輝ける人も実際にいるので自分にはどちらが合っているのかをしっかり考える必要があります。
フリーランスのメリットを簡単に列挙してみると、
「仕事の量を調整できる」「好きな時間に仕事ができる」「働いた分だけ収入になる」というのがあります。
ただ、周りのフリーランスの方をみていると「意外と長期休みが取れない」という方や「個人」で仕事をするので
代わりがいないため子どもが病気の時など大変という方がいらっしゃるのも事実です。
また、会社員の方と比べると社会保障制度が整っていなかったり、自治体によっては保育園の審査に不利だったりすることがあることは、事前に知っておいたほうが良いでしょう。

どういったタイプがフリーランスにむいているのか?

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小野さん:
フリーランスという働き方が向いている人の傾向としては、
・好奇心が旺盛なこと
・チャレンジすることにやりがいを感じる
・自己管理能力がしっかりある
・自分らしい仕事・働き方を作りあげていくことが面白いと感じられる
などがあります。

逆に、心配性の人はあまり向かないかもしれませんね。
仕事が減った場合に「どうしよう」となるのではなく、
新しいスキルを習得したり、新しい事業作りに時間をあてたりして、気持ちを切り替えて取り組める人のほうが向いていると言えます。

フリーランスでどんなことを仕事にするかについては、2つの条件が必要だと考えています。
「自分のやりたいことが明確」かつそのやりたいことが「市場としてニーズがある」ということです。
それが満たされていれば、仕事として成立するはずです。

独立する4つのパターン

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小野さん:
フリーランスになる過程としては大きく4つの方法があります。
一つ目は会社員としてスキルや経験を積んで独立するパターンです。
マーケティング分野、広報、ツアーコンダクターとして独立されている方などです。最近はフリーランスの美容師も増えてきていますね。

2つ目は習い事や趣味を仕事にするパターンです。アロマセラピー教室の先生やフラダンスの先生などが例としてあげられます。

3つ目は資格をとって独立するパターンです。
例えば、キャリアカウンセラー、古民家鑑定士、国家資格だと行政書士などです。

最後は、オリジナルの仕事を創り出して独立するというものです。
インタビューした方の中には「きっかけプロデューサー」、「図解化コンサルタント」など
これまでの経験の中から隠れた価値を見つけて仕事を創り出すかたもいらっしゃいます。

ただ、注意していただきたいのが
肩書きだけでなく、何ができるかが大切ということです。
お金を頂いて働くプロフェッショナルであることを意識して仕事を取り組むことが当然必要です。

また、フリーランスという働き方はマニュアルや取扱説明書ありません。
トライアンドエラーで自分の仕事や働き方をつくっていくことをやり続ける必要が大切ですね。

やり続けるため、一歩踏み出すために

小野さん:
どんな仕事でもいえることではあるとは思うのですが、
「何のために働きたいのか?」
「なぜフリーランスとしての働き方を選んだのか?」ということはしっかり考えておいたほうが良いです。
ここがしっかりした軸がないと、何かツライことがあったときにブレてしまい続けることが難しくなります。
心の支えとなるようなものが2-3つあるといいですね。

ちなみに、フリーランスという働き方をしようかどうか迷っている方には
週末起業的にトライしてみる、週2-3日の派遣での仕事とフリーランスを組み合わせることなどをおすすめすることがあります。
やってみてフリーランスは向いてないということもあるので、安定収入を得つつトライできる環境を作ってみるといいですね。

最後に

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ここまでフリーランスという働き方やトライする前の心がけについてお話していただきました。
小野さん曰く、「フリーランスという働き方を続けていくためには最後は覚悟を持ってやるということが大切!」と締めていただきました。


講師紹介

小野 梨奈 氏
Webプロデューサー・リズムーン編集長

IT企業、女性向けWebメディア編集を経て、2006年よりフリーランスに。Webプロデューサーとして、国内外のネットワークを活かして最適なチームを組みながら、コンテンツ企画・制作、発信などに関わっている。2009年にリズムーンを立ち上げ、組織という枠や概念を超え、「個」が主役の多様な働き方を加速させる社会の実現に向けた事業・サービスを展開。2014年、合同会社カレイドスタイルを設立。プライベートでは、2006年、2011年、2013年生まれの3児の母。
リズムーン:http://www.rhythmoon.com/


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JASISAでは女性の活躍推進、成長企業のワークスタイル変革サポートなどを行っています。
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書籍:成長企業のためのワークスタイル変革教本
■エバンジェリストに学ぶ成長企業のためのワークスタイル変革教本Vol.1 workstyle innovation編

■エバンジェリストに学ぶ成長企業のためのワークスタイル変革教本Vol.2 workstyle creation編

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