こんにちは!NPO法人学生ネットワークWANの米澤です!
先月、2月14日(火)、九州経済産業局主催の『GIRLS TALK2017~多様化する女性の働き方・ライフスタイル~』に参加してきました。今回は、ハイアットリージェンシー福岡にて開催された本イベントの様子と参加者としての感想をレポートしたいと思います!
本イベントには、女性が活躍するための環境を整備している企業による基調講演や、多様な働き方で活躍する女性社会人の方々によるパネルディスカッションなどが盛り込まれていました。
◆基調講演
まずは、アイ・ケイ・ケイ株式会社の代表取締役 金子和斗志社長による基調講演です。テーマは、「IKKの歩み~理念経営・人材育成・ありがとう経営~」
約一時間の講演の中で、ビジネスの世界で活躍するための考え方を示してくださいました。中でも印象深かったのは、『人生成功の方程式』です。
「考え方 × 熱意 × 能力* 」で表される式は、JAL再建にも携わった稲森和夫氏が提唱したものです。ビジネスの世界では能力の差はほんのわずかであるから、あとは正しい考え方と熱意をもって努力を重ねれば大成してビジネスの世界で活躍できるというお話でした。
出典:『働き方』
※金子社長のインタビュー記事はこちら
【学生必見】挑戦し続けるブライダル企業アイ・ケイ・ケイ㈱金子社長に学ぶ死生観?!
◆パネルディスカッション
女性の活躍ってなんですか?!
次に行われたのが、社会で伸び伸びとした柔軟な働き方を実現する女性社会人の方々によるパネルディスカッションです。
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<コーディネーター>
福岡県男女共同参画センターあすばる 常務理事兼館長松田美幸氏
<パネラー>
Logista株式会社 共同代表CEO 長廣百合子氏
株式会社ヒロインコンサルティング 代表取締役 吉武知美氏
株式会社柞原本家グループ本社 クリエイティブ事業部 袈裟丸茜氏
株式会社うなぎの寝床 通訳・コーディネーター 渡邊令氏
株式会社安川電機 経営企画部グローバル経営管理グループ 中黒彩奈氏
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キーワードは、以下の6つ。
「リモートワーク、流動(転職等)、スペシャリスト、地域密着、グローバル、起業」
これらのキーワードに焦点を当てながら、パネリスト6名の女性社会人としての経験が語られました。
▽女性にとって働きやすい社会ってどんな社会?
1986年の男女雇用機会均等法に始まり、近年立て続けに女性が活躍できるための法整備が進んでいます。90年代中ごろには、すでに専業主婦世帯と共働き世帯の割合が逆転していたほどです。しかし同時に、第一期入社の総合職の女性は、いまやその8割が退職しているという現状もあります。
また、女性の潜在的就労者*は、全国に289万人も存在しています(2015年)。出産や育児を理由として退職した女性は、77万人にも上ります。結婚も育児も仕事だってがんばりたい女子学生は、この数字に不安を覚えてしまうのではないでしょうか。
「もし、夫が協力してくれなければ総合職は続けられない・・」
パネリストとしてセミナーに参加されていた社会人女性の方から、そんな生の声も聴くことができました。あるパネリストの方によれば、そこで重要になってくるのが、パートナー選びだそうです。ライフステージに応じて、自分が働きやすいスタイルを確立する為に、相談できるパートナーと一緒に、「私」ではなく、「私たち」で考えることが必要になってくるようです。
とはいえ、私を含め、ライフイベントに左右されず働いていきたい女子学生が懸念しがちなのは、仕事も育児も両立させる上で必要となってくる、職場で働く仲間への配慮ですよね。子供の体調などによっては、急に仕事を休まなければならない場合もあります。
でもこうした声に対して、Logista株式会社 共同代表CEO 長廣氏、福岡県男女共同参画センターあすばる 常務理事兼館長 松田氏から以下のような意見がありました。
長廣氏「人は1人で生きているわけではないのだから、迷惑をかけてもいいんじゃないでしょうか? お互いにそれが迷惑だと考えないような社会にしていきたいですよね。」
松田氏「我が子がいる人もそうでない人も “子供は自分たちの未来” だと社会全体が捉えられられるような風潮が生まれて、職場にも子供にも『ありがとう』といえる環境になったらいいですよね。」
この “子供は未来” という考え方は非常に素敵だな、と感じました。こうした、社会を全般的に見通した考え方が広まれば、女性に限らず、現在働きづらさを感じている方々も今後の労働環境に希望が持てるようになるのではないでしょうか。
最後に、パネリストの皆さんから、これから社会に活躍する学生へ向けて、次のようなメッセージがありました。
「仕事は人生の大半を占めます。でも、仕事だけで人生は完結しない。自分に矢印を向けて、やりたいこと・好きなことは何か、自分との対話を大事にしましょう。いま、女性には100通りの生き方があります。周囲の人とも良く話をして、お金との取り換えではない、自分らしい働き方を考えてみてください。」
また、当日はふるらぼ編集部のゲストハウス男子・浅田もカメラマンとして参加していました。男性が女性の働きやすさを考える動きもこれから促進させていきたいですよね。
浅田「今回カメラマンとして女性限定のイベントに参加させていただきました。私自身亭主関白な父がいて、家事は基本的に母親任せな環境で育ってきて、そのことに非常に違和感を感じてきました。実際にその意識で今回のイベントに参加させてもらったのですが、そういった違和感は誰もが持っているものであると感じたとともに、だからこそ『パートナーとなる女性と様々なことをきちんと話し合うこと』が必要になってくるのだなあと身にしみるほど感じました。」